試合は絶好のチャンス!
学ぶために試合をしましょう。
試合を行う目的は勝つことではなく学ぶことにあります。勝つことに目標をおいてしまうと学ぶ機会を著しく妨げてしまうため、勝つことは目標として強調されるべきではありません。
多くのスポーツで子どもの試合のルールには変更が加えられているでしょう。子どもたちのために試合のルールを変更することで、子どもたちが試合の中でスキルを習得できるようになります。また、安全で楽しい、やりがいのある試合環境を作ることができます。
学ぶ機会をなるべく多く作るためには?
試合はそのスポーツの醍醐味でもあると同時に、たくさんのことを学べる機会です。以下のことに気をつけることで、試合がより子どもたちのためになります。
※スポーツによってルールが異なると思いますが、特にクラブ内での練習試合などでは、以下の点を工夫できると思います。
・コーチは試合中にグラウンドやコートの中に入り、子どもたちを直接指導する。
・チームやマークにつく相手は同じようなスキルレベル・同じような体格の子にする。
→ワンサイドゲームになってしまうと学ぶ機会が減ってしまいます。
・子どもたちのスキルをより向上させるために、年齢やレベルに合わせて少しずつルールを変更する。
・プレイヤーが程よいプレッシャーを感じながらプレーすることはスキルの向上にもつながることを意識する。
・プレイヤーの人数を減らす。
→このことで密集での偶発的なコンタクトを避けることができ、子どもたちにプレーする機会をより多く与えることができます。
・プレーエリアを通常よりも狭くする。
・積極的にプレイヤーのポジションを変更する。
試合で学べる具体的なこと ―攻守混合のボールゲームの例―
偶発的に様々なスキルを必要とされる試合の中でプレイヤーは基礎的なスキルを学ぶことができます。
・ボールがきたときにボールに向かって走る。
・ボールに一番早く近づく。
・ゴールに向かって攻撃し、自陣のゴールを守る。
・状況を見たり、声を聞いたり、声を出したり、味方の注意を引くために合図を出したりする。
・ボールをうまく運ぶ。
・ボールに向かって移動する、ボールの後を追う。
さらに、プレイヤーは試合の中で発展的スキルやゲームスキルも学ぶことができる。
・ポゼッションする、ポゼッションを維持する。
・スペースを使う、スペースに動く。
・相手をチェックする、相手のスペースを減らし、相手が効果的にボールを動かすことを妨げる。
・プレーを読む。
・様々な変化を得るためにポジションを変える。
試合は「勝つ場」ではなく、「学ぶ場」ということを強く意識して臨みましょう。きっと、子どもたちはたくさんの素晴らしい経験をして、さらに成長してくれます。